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【ロールモデル】 山田 康枝 近畿大学 教授(本学農学研究科修了)

実験を通じて世の中の役に立ちたい

yamada1.jpg山田 康枝 Yasue YAMADA
近畿大学工学部化学生命工学科 教授

<略歴>
山口大学農学部農芸化学科卒業。同大学大学院農学研究科修士課程修了。博士(医学)。財団法人化学品検査協会(現財団法人化学物質評価研究機構)、山口大学医療技術短期大学助手、カリフォルニア大学サンディエゴ校生物学部研究員、山口大学医学部助手、講師を経て、2007年より現職。

<研究内容>
肝臓や神経系細胞への過酸化水素、アルコールや虚血などの酸化ストレスや細胞機能に対する日本酒、焼酎、ウコン、プロポリス、糖類などに含まれる新たな生理活性物質の効果の研究。

実験が好きで、大学院へ
 高校時代は生物部に所属し、ゾウリムシの接合を学び、生き物の不思議さと面白さを実感しました。あのころから実験が好きでしたね。漠然とですが、将来は実験を続けながら、何か人の役に立つものを作りたいと考えていました。
 大学の農学部で応用微生物を学び、大学院へと進みました。当時、農芸化学出身の女性の大学院生は初めてのことでした。修了後の就職先では、化学物質に関する分析を行いました。そこで、元気で優秀な女性が活躍する姿を見て、良い刺激をたくさんもらいました。

人体へ好影響を与える有用成分の同定
 大学時代から酵素の働きを助ける補酵素の研究を行っています。院生のとき、ヨーロッパで新しい補酵素が発見されたという報告がありました。私が研究していた補酵素の性質がそれと一緒だったので、とても興奮したのを覚えています。当時はバクテリアについて調べていましたが、現在は人体への影響について調べています。
 私たちが日頃口にしている発酵食品。例えば、日本酒にはアミノ酸や有機酸など、さまざまな有効成分が含まれていますが、まだ発見されていないものもあります。有効成分の同定が行えれば、サプリメントや医薬へ応用できるものと期待しています。

家族に支えられて
 山口大学医療技術短期大学助手のときにアメリカに留学する機会を得ました。研究者である夫の留学がきっかけですが、若い時の苦労は一緒に乗り越えた方が良いと考え、同助手を辞職し、夫婦でアメリカへ渡ることにしました。アメリカで娘を出産し、その後約2年間研究員として働き、帰国しました。アメリカの生活は苦労もありましたが、多くの異文化体験ができました。
 子育て中は、自宅と勤務先が近かったこともあり、比較的仕事と家庭の両立がしやすかったと思います。一方、夫は少し離れた職場でしたが、私が学会や出張等で家を空けるときは、子どもの面倒を見てくれました。結婚後も仕事を続けるには、配偶者の理解と協力が不可欠だと思います。

チャンスを生かすには、今を精一杯生きる
 農学部、医学部、現在は工学部と、留学を挟んで異なる学部環境で、細胞や人体について学び、研究してきました。そのすべてが今の研究につながっていると感じています。
 与えられた場所で精一杯頑張っていれば、周りの人が手をさしのべてくれるようになります。たとえ失敗したとしても、次のチャンスが巡ってくるはず。一歩一歩着実に前進すれば、きっと未来は開けると思います。

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栄養機能化学研究室の学生たちとともに    研究室のゼミ旅行。別府にて。