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理学部で「第3回キャリアデザインのための講演会」を開催しました。(10月12日)

rigakubu20161012#02.jpg 10月12日、理学部第14番講義室にて、理学部と女性研究者支援室の主催で「第3回キャリアデザインのための講演会」を開催しました。

 講演会には、講師として大阪大学大学院 理学研究科助教の山川 智子先生にお越しいただきました。
 講演会は二部構成で、第一部では、まず当講演会を企画いただいた創成科学研究科の原裕貴先生から研究者としてのキャリアのご紹介と、山川先生をお招きするに至った経緯をお話しいただきました。続いて、山川先生が研究者への道のりや研究活動について講演を行いました。第二部では、山川先生が大学院時代から現在に至るまでの研究を紹介しました。当講演には、学生はじめ教員・研究員など約80名が参加しました。

当講演について、以下、理学部 生物・化学科 4年 平城 裕子さんによる参加レポートを紹介します。

大学の学部・大学院卒業後のキャリア選択には不安がつきものであり、これは女子学生だけなく皆が感じる不安です。今回の講演会には女子学生だけでなく男子学生も多く参加しており、若手研究者である山川先生より研究者という職業についてお話しいただくことで、女性研究者の生活や壁に加え、若手研究者としての生活、研究職がどのような職業であるかについて知ることが出来ました。学生が抱いている疑問の一つである職務内容に関しては自身のスケジュールを用いて説明していただきました。研究だけでなくセミナーなど様々な会の運営など一見大変そうに見える仕事について、大変さと同時にやりがいや楽しさをお話されており、研究職への新たな魅力を感じました。また、他大学への研修や学会参加などのお話を受け、たくさんの研究者との出会いや研究だけではない関係性を築くことも研究職の良さであると感じました。これまでの研究者人生における不安などのお話は非常に現実的であり、学生が抱いている大学院への進学や、研究職への就職に対する不安を、改めて考え直す為の良い材料になったのではないかと思います。お話が終わった後、山川先生に質問をする時間があり、学生が抱いている疑問に対し、丁寧にお答えいただきました。rigakubu20161012#04.jpg
 女性研究者として結婚や出産、育児などの女性ならではのライフイベントによって研究活動を続けることが難しい、または研究活動によってライフイベントが妨げられるという問題に関して、いかに両立するかが非常に大きな問題となっています。研究との両立を行っている女性研究者にお話を聞くことで、これからのキャリアを考える女子学生にとって進学を促すものになるのではと感じました。
 研究職についてはネガティブなイメージが先行しているため、現在大学院、特に博士課程への進学率は非常に低いものとなっています。私自身博士課程への進学には、そこに大きな壁を感じており、ポスドク問題や女性研究者に対するサポート等ネガティブなイメージを強く持っていました。しかし今回の講演では研究職のネガティブな面はもちろんのこと、ポジティブな面についてもありのままにお話ししていただけた為、講演会を受ける前と後では研究職に対するイメージが大きく変わりました。女子学生が進学、研究職への就職を迷う理由として理系は男性的であるというイメージやライフイベントに対する不安があると思います。しかし若手研究者として働く女子学生に近い目線を持った方のお話を聞くことで、イメージの払拭や不安の解消ができ、進学、研究者としての未来を前向きに検討できるきっかけになるのではないかと思います。

2016年10月14日