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経済学部で講演会「女性の社会科学系大学院進学と企業におけるキャリア形成」を開催しました。(7月15日)

7月15日、経済学部と女性研究者支援室の主催で講演会・座談会「女性の社会科学系大学院進学と企業におけるキャリア形成」を開催しました。(会場:経済学部第一会議室) 
 以下、参加した大学院生の方からの報告です。

keizaiwithy.JPG 当講演会では講師としてゴールドマン・サックス証券株式会社の西谷珠雅紫さんをお迎えし、ご自身の大学院進学の経験と仕事内容についてお話しいただきました。会場には女子学生だけでなく男子学生の参加も多数ありました。(右写真:西谷珠雅紫さんと豊嘉哲経済学部副学部長)

 西谷さんは大学院へ進学し修士号を取得後、ゴールドマン・サックス証券株式会社に入社されました。講演会では、まず入社以来従事されている資産運用に関して、学生に身近な銀行での投資信託を例に挙げて説明してくださいました。実際の商品パンフレットやイメージ図を用いた説明は非常に分かりやすく大変勉強になりました。また、日本の個人金融資産の50%以上がいまだに現金・預金というのには驚きました。つぎに、大学院進学から就職までのお話をしていただきました。大学院進学と研究者への道は早い段階から意識されていたそうですが、学部生の時に所属していた大学に大学院がなかったこnishitani.jpgともあり、西谷さんは他大学の大学院へ進学されました。その経験から、過去問のこなし方や、内部受験生と外部受験生での情報量の違いとそれへの対処法といった院試対策について貴重なアドバイスをいただきました。これは大学院進学、特に他大学への大学院進学を視野に入れている学生にとって大いに参考になったのではないかと思います。

 西谷さんは大学院に進学して最も良かったことに、ある事象に対して大多数の意見に流されずに「自分の意見を持ち、それを他人の前で言えるようになったこと」を挙げられ、それは仕事においても役立っているとおっしゃっていました。もともと研究者を目指して大学院に進学された西谷さんが、修士課程修了後に企業へ就職するきっかけになったのは、ゴールドマン・サックス証券株式会社のインターンシップであったそうです。博士課程進学ではなく企業への就職の道を西谷さんが選ばれたというのは、大学院進学=将来は研究者になるものと考えていた学生にとっては少し意外な選択に思えたかもしれません。しかし、実際には修士課程修了後、企業に就職したり公務員として働いたりするのは、性別に関係なく特別なことではないようです。

 休憩を挟んだ後、同会場で行われた座談会では、就職活動のアドバイスや企業が欲しがる人材、職場ウケする新人など、学部卒業後に進学ではなく就職を考えている学生にとっても大変興味深いトピックばかりで、参加者はみな熱心に話を聞き入っていました。現在育休中である西谷さんはワーク・ライフ・バランスの話題にも触れ、育休や産休のシステムが充実していないからという理由でその企業を候補から外すのではなく、入社後に自ら働きかけることでワーク・ライフ・バランスのとれた働き方ができるように道を切り開いていってほしいとおっしゃっていたのが印象的でした。

 今回の講演会・座談会を通じて、学部卒業後の進路に大学院進学も選択肢に入れてくれる学部生が一人でも増えたのであれば、私も一大学院生として大変嬉しく思います。

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2016年7月22日